全国に展開する家電量販のECサイトのテクニカルSEOおよびサイトリニューアル支援事例です。

旧来のCMSではSEO施策を自由に実装できなかったため、SEOに強いECカート(Shopify)へ移行してサイトをリニューアルし、カテゴリ設計の見直し、重複の解消、構造化データの整備などのテクニカルSEOを実施しました。

その結果、商品詳細ページの正規ページのインデックス率が87%から100%へ改善しました。セッションや売上は季節やトレンドの検索需要によって大きく変動するため、施策そのものの効果を正しく測る指標として、あえてインデックス率を成果に置いています。

家電量販ECサイト × リニューアルSEO

事業内容:全国に展開する家電量販のECサイト

企業規模:大企業

サイト種別:大規模ECサイト(データベース型)

ご支援領域:サイトリニューアルSEO/テクニカルSEO

主な課題:旧CMSでは適切なSEO施策を実装できず、商品詳細ページの正規ページがインデックスされずにいた

ご支援期間:約1年6ヶ月

成果:商品詳細ページの正規ページのインデックス率が87%→100%に改善(セッション・売上はトレンドの検索需要で変動しやすい業界のため、安定指標としてインデックス率を採用)



家電量販ECサイトの事例実績サマリー

課題

旧CMSではタグや構造、URL設計などの自由度が低く、テクニカルSEOの打ち手が大きく制限されていた。

商品詳細ページの正規ページのインデックス率が87%にとどまり、評価されるべき商品ページが検索結果に表示されていなかった。

同一商品の条件違い(色・サイズ・スペックなど)でURLが分かれ、制御がされていなかった。

カテゴリ設計が検索需要と噛み合っておらず、在庫切れ商品の扱いも整理されていなかった。

実施した施策

SEOを実装しやすいECカート(Shopify)へ移行し、SEOを加味したサイトリニューアルを実施した。

全カテゴリを検索需要に応じて見直し・再設計した。 同一商品の条件違いページをcanonicalで正規化し、クローラーに評価されやすい環境にした。

JavaScriptで生成していたリンクを静的リンクに変更し、クロール・インデックスを安定させた。

構造化データ(レビュー評価など)を整備し、リッチリザルトに対応した。

キャンペーン内容をタイトル・ディスクリプションに反映した。

成果

商品詳細ページの正規ページのインデックス率が87%から100%へ改善した。

Googleの無料商品リスティング(Merchant Center)経由の流入も増加した。

トレンドの検索需要に左右されない、検索基盤としての土台が整った。





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旧CMSの限界を、ECカートの移行で乗り越える

ご支援先は、全国に展開する家電量販のECサイトです。扱う商品点数が非常に多い大規模なデータベース型サイトで、検索からの流入が売上に直結する事業構造でした。

支援を進める中で見えてきた最大のボトルネックは、当時使っていたCMSそのものにありました。タイトルやメタ情報、URL構造、内部リンクの実装方法、重複制御などに制約が多く、テクニカルSEOで本来やりたい施策を自由に実装できない状態だったのです。土台となるCMSが施策の足かせになっているため、小手先の調整では限界がありました。

そこで、SEO施策を柔軟に実装できるECカート(Shopify)へ移行し、サイトをリニューアルする判断をしました。プラットフォームを入れ替えることで、これまで実装できなかったテクニカルSEOを一通り打てる状態を作り、そのうえで本来やるべき改善を積み上げていく方針です。



なぜ成果指標を「インデックス率」にしたのか

このプロジェクトでは、成果指標として商品詳細ページの正規ページのインデックス率を採用しました。セッション数や売上ではなく、あえてインデックス率を見ているのには理由があります。

前提として、インデックスとは、ページが検索エンジンに登録され、検索結果に表示される候補になることを指します。インデックスされていないページは、どれだけ内容が良くても、そもそも検索結果に出てきません。商品インデックス率とは、商品ページのうち、この検索結果に出る土俵に乗れているページの割合のことです。

家電のような商材は、新製品の発売や季節、世の中のトレンドによって、検索需要そのものが大きく上下します。同じ施策をしていても、需要が大きい月はセッションも売上も伸び、需要が小さい月は落ちる。つまりセッションや売上は、施策の良し悪しと、外部の需要変動が混ざった数字になりがちで、施策単体の効果を正しく評価しづらいのです。

その点、正規ページのインデックス率は、評価されるべき商品ページが、検索でランクインできる土俵にきちんと乗れているかを表す指標です。需要変動の影響を受けにくく、テクニカルSEOの成果をECサイトでフェアに測れます。インデックスされていない商品ページは、どれだけ需要があっても検索結果に出る機会すら得られません。だからこそ、まずはここを100%に近づけることを目標に置きました。



施策①:SEOを実装できるECカートへ移行し、全カテゴリを再設計する

SEO施策を実装できるECカートへ移行し、リニューアルとあわせてサイトの構造を作り直しました。

  • 旧CMSでは実装できなかったタイトル・メタ情報・URL設計・重複制御などを、自由に実装できるカートへ移行
  • 全カテゴリを検索需要に応じて見直し、需要のある切り口でカテゴリを再設計
  • カテゴリと商品の関係を整理し、評価を集約すべきページを明確化
  • 移行にあたっては、既存ページの評価を引き継げるよう、リダイレクトやURL設計を慎重に設計

プラットフォームの制約をなくしたことで、この後のインデックス改善施策を、想定どおりに実装できる状態が整いました。



施策②:重複を解消し、クロール・インデックスを安定させる

インデックス率を引き上げるうえで効いたのが、重複の解消とクロール経路の安定化です。

  • 同一商品の条件違い(色・サイズ・スペックなど)でURLが分かれていたものを、canonicalで正規ページに集約
  • JavaScriptで生成していたリンクを静的リンクに変更し、クローラーが確実にたどれる導線に修正
  • 検索結果に出す必要のないページを整理し、評価してほしい商品ページへクロールが向かうように調整

とくに、同一商品の条件違いをcanonicalで正規化したことと、JavaScript依存のリンクを静的リンクに変えたことが、インデックス率の大幅な改善に直結しました。クローラーがすべての商品ページに確実に到達し、正規ページを迷わず認識できるようになったためです。



施策③:構造化データ・無料リスティング・在庫運用で取りこぼしをなくす

土台を整えたうえで、検索結果での見え方と、流入経路の取りこぼしを減らす施策を重ねました。

  • 構造化データを整備し、レビュー評価などのレーティングを含むリッチリザルトに対応
  • Googleの無料商品リスティング(Merchant Center)に対応し、ショッピング枠からの無料流入を獲得
  • 在庫切れ商品の運用ルールを整理し、在庫状況に応じた適切なページの扱いを設計
  • セールやキャンペーンの内容をタイトル・ディスクリプションに反映し、検索結果での訴求力を強化

検索結果は通常のリンクだけでなく、リッチリザルトやショッピング枠など多様化しています。そのすべてに対応することで、同じ検索でも露出する面を増やし、流入の取りこぼしを減らしました。



成果:正規ページのインデックス率が87%から100%へ

これらの施策の結果、商品詳細ページの正規ページのインデックス率が87%から100%へ改善しました。評価されるべき商品ページが、すべて検索でランクインできる土俵に乗った状態です。

数字としては地味に見えるかもしれませんが、大規模ECにおいてインデックス率を100%にすることの意味は大きいです。これまで検索結果に出る機会すらなかった商品ページが、需要が来たときに確実に拾えるようになったということだからです。

セッションや売上はトレンドで上下しても、この土台は崩れません。トレンドの波が来たときに最大限受け止められる、検索基盤としての資産が整いました。



事例から言えること

商品やページが大量にある大規模ECやデータベース型サイトでは、コンテンツを足す前に、まず評価されるべきページがきちんとインデックスされているかを見るべきケースが多くあります。

  • 使っているCMSやECプラットフォームの制約で、やりたいテクニカルSEOが実装できない
  • 商品ページが多いのに、その一部しかインデックスされていない
  • 色・サイズ違いなど、同一商品の条件違いで重複URLが大量に生まれている

こうした状態のサイトは、必要であればプラットフォームの刷新まで踏み込み、重複の解消とクロール経路の安定化でインデックス率を引き上げることで、検索基盤そのものが大きく変わる可能性があります。セッションや売上だけでなく、インデックス率のような土台の指標を見ることが、大規模ECでは特に重要です。



よくある質問

Q
ECサイトのSEOで、なぜ「インデックス率」を重視するのですか?
A

セッションや売上は季節やトレンドの検索需要で大きく変動するため、施策単体の効果を測りにくいからです。正規ページのインデックス率は、評価されるべき商品ページが検索でランクインできる土俵に乗れているかを表すため、需要変動に左右されずテクニカルSEOの成果をフェアに測れます。本事例では87%から100%へ改善しました。

Q
SEOのためにCMSやECプラットフォームを乗り換える価値はありますか?
A

プラットフォームの制約でやりたいテクニカルSEOが実装できない場合は、移行が有効な選択肢になります。本事例でも、SEO施策を自由に実装できる基盤へ移行したことで、重複制御やリンク設計などの改善を一通り打てるようになり、インデックス率の大幅な改善につながりました。

Q
色やサイズ違いで商品ページが大量にあり、重複が心配です。どうすればよいですか?
A

同一商品の条件違いは、検索需要が各条件でない場合、canonicalで正規ページに評価を集約するのが基本です。重複を解消することでクロールと評価が正規ページに集中し、インデックスが安定します。本事例でも、この正規化がインデックス率改善の大きな要因になりました。

Q
JavaScriptで作ったリンクはSEOに不利ですか?
A

不利になる場合があります。クローラーはJavaScriptの実行に制限があり、リンクをたどれずページを発見できないことがあるためです。本事例では、JavaScript依存のリンクを静的リンクに変更し、クローラーが確実に全商品ページへ到達できるようにしたことで、インデックスが安定しました。

Q
Googleの無料商品リスティング(Merchant Center)は効果がありますか?
A

あります。通常の検索結果に加え、ショッピング枠からの無料流入を獲得でき、露出する面が増えます。本事例でも、無料商品リスティングに対応したことで流入が増加しました。