都心の高級賃貸マンションに特化した物件検索ポータルサイトのテクニカルSEO支援事例です。
サービス名による指名検索と広告に集客を依存し、自然検索の拡大が頭打ちになっていた状態から、URL構造・パンくずリスト・メタタグなど約100項目のテクニカルSEOの改善とランディングページの最適化(PLP)を実施しました。
施策開始から約1年6ヶ月で、非指名クエリ経由のセッションが311%増加しました。
事業内容:高級賃貸マンションに特化した物件検索ポータルサイト
企業規模:中小企業
サイト種別:データベース型/物件検索ポータル
ご支援領域:テクニカルSEO
主な課題:指名検索・広告への依存/SEOを考慮していないサイト設計
ご支援期間:約1年6ヶ月
成果:非指名クエリのセッション 311%増加(サーチコンソールで指名 / 非指名の割合を調査し、GA4のセッションに当てはめ換算)
高級不動産ポータルの事例実績サマリー
サービス名による「指名検索」からの流入に依存し、広告集客が頭打ちになっていた。
SEOを意識しないサイト設計となっており、自然検索流入を伸ばす余地が大きく残っていた。
物件データベースから自動生成される大量のページが、低品質ページとしてクローラーに認識されていた。インデックス率は低く、サイト全体でSEO評価を適切に受けられていない状態だった。
URL構造・パンくずリスト・メタタグなど、約100項目のテクニカルSEO施策を実装した。
重複コンテンツの是正を目的に、ランディングページの最適化(PLP)を再構築した。
検索結果に表示させる必要のないページを精査し、クローラビリティを最適化した。
施策開始から約1年6ヶ月で、非指名クエリのセッションが311%増加した。
広告・指名検索に依存した集客から、自然検索で新規接点を獲得できる状態へ移行した。

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指名検索と広告に依存していた、賃貸ポータルサイトの集客課題
ご支援先は、都心の高級賃貸マンションに特化した物件検索ポータルを運営する不動産仲介事業者です。物件名でのSEOにはもともと取り組まれており、「特定の物件を探している、確度の高いユーザー」を集める仕組みは機能していました。
一方で、集客の中心はサービス名による指名検索と広告でした。これは「すでにこのサイトを知っている人」に支えられた流入であり、認知の上限がそのまま集客の上限になります。広告費を積み増しても流入が比例して伸びにくく、新規ユーザーとの接点が広がらない。これが最初に共有された課題でした。
裏を返せば、「エリア × 条件で部屋を探しているが、まだこのサイトを知らない検索者」=非指名クエリの層に、自然検索で届けられていなかったということです。ここにこそ、伸びしろがありました。
なぜ大量のページが「流入の足かせ」になっていたのか
不動産ポータルのようなデータベース型サイトでは、物件・エリア・条件の組み合わせからページが大量に自動生成されます。便利な反面、設計を誤ると、絞り込み(ファセット)や並び替え・ページネーション・パラメータによって「中身がほぼ同じURL」が大量に生まれます。
この状態を放置すると、次のことが起きます。
- クロールの効率が落ちる:検索エンジンの巡回リソースが、実質同じ内容のページに費やされ、本当に評価してほしいページの発見・更新が後回しになる
- 評価が分散する:似たページが複数あると、検索エンジンが「どれを正規ページとして評価すべきか」を決めきれず、順位が伸びない
- サイト全体の品質評価が下がる:差別化要素のない薄いページ群が、ドメイン全体の評価を押し下げる
初期診断では、Search ConsoleやクロールツールでこのサイトのインデックスとURLの実態を洗い出し、「何を評価させ、何をクロール・インデックスさせないか」のルールが設計されていないことが、自然検索が伸びない根本原因だと特定しました。
施策①:約100項目のテクニカルSEOで土台を整える
まず、URL構造・パンくずリスト・メタタグを中心に、約100項目のテクニカルSEO施策を洗い出し、優先順位をつけて実装しました。主なものは次のとおりです。
- URLの正規化:大文字小文字、末尾スラッシュの有無、www有無、httpとhttpsの混在など、技術的要因で生じる重複URLを整理し、canonicalで正規ページを明示
- パンくずリストと構造化データ(BreadcrumbList)の整備:サイトの階層をユーザーと検索エンジンの双方に正しく伝え、エリア・条件の関係性を理解させる
- タイトル・メタディスクリプションのテンプレート最適化:エリア × 条件のページが、検索結果でそのページ固有の価値を伝えられるように設計
- 内部リンク設計:重要なページ(後述のPLP)に評価が集まるよう、リンクの流れを整理
派手さはありませんが、テクニカルSEOは土台です。ここが崩れていると、この後の施策もコンテンツも効果が出にくくなります。
施策②:PLPを再構築し、重複コンテンツによる評価分散を解消する
PLP(Preferred Landing Page=優先的なランディングページ)とは、ある検索キーワードに対して「サイト側が優先的に表示させたいページ」のことです。データベース型サイトでは、似たページが多いほど、狙ったキーワードで意図しないページが表示される「PLPの不一致」が起こりやすくなります。
このサイトでも、本来評価を集めたいエリア・条件のページに対し、内容の重複した別URLが評価を奪い合う状態が生じていました。そこでPifteeは、重複コンテンツの是正を目的にPLPを再構築しました。
- 「どのキーワードに、どのページを当てるか」を整理し、評価を集約すべき正規ページを定義
- 重複していたページは、canonicalで正規ページへ統合するか、検索対象から外す
- 正規ページには内部リンクで評価を集め、1ページあたりの評価密度を高める
「ページ数を増やす」のではなく、「評価を集約して、勝てるページを明確にする」という発想の転換が、この施策の肝でした。
施策③:不要なページを精査し、クローラビリティを最適化する
最後に、検索結果に表示させる必要のないページを精査しました。たとえば、絞り込みの組み合わせで生まれる該当0件のページや、ソート・パラメータ違いだけの実質同一ページなどです。
- クロールさせる意味のないページは、robots.txtやnoindexで適切に制御(※用途を取り違えると逆効果になるため、正規化はcanonical、クロール抑制はrobots.txt、インデックス除外はnoindexと、目的別に使い分け)
- ユーザーにも検索エンジンにも価値のないページへの内部リンクを見直し、そもそも巡回されないように設計
これにより、検索エンジンの巡回リソースが、評価してほしいページに集中する状態を作りました。重複の整理はクロールに反映されるまで時間を要するため、ここは中長期で効いてくる施策です。
成果:非指名クエリのセッションが311%増加
これら3本柱の施策を実装した結果、施策開始から約1年6ヶ月で、非指名クエリ経由のセッションが311%増加(施策前比約3倍以上)しました。
意味合いとして重要なのは、伸びたのが「非指名クエリ」=まだサービスを知らない検索者からの流入だという点です。指名検索や広告に依存していた集客構造から、自然検索で新規ユーザーと出会える状態へと移行できたことを示しています。これは広告費に連動しない、資産性のある流入チャネルの獲得を意味します。

事例から言えること
物件・商品・案件などのページが大量にあるデータベース型サイトでは、「ページを増やす」より先に「評価を集約し、巡回を最適化する」ことが効くケースが多くあります。とくに、
- 指名検索・広告に集客を依存していて、自然検索の伸びしろが見えていない
- ページ数は多いのに、狙ったキーワードで上位に表示されない
- リニューアルやサイト拡張のたびにURLが増え続けている
こうした状態のサイトは、テクニカルSEOで土台を整えるだけで、流入構造が大きく変わる可能性があります。
よくある質問
- Q物件数が多い不動産ポータルでも、テクニカルSEOで成果は出ますか?
- A
はい。むしろページ数の多いデータベース型サイトほど、重複URLの整理やクロール最適化の効果が大きく出やすい傾向があります。本事例でも、約100項目のテクニカル改善とPLP再構築により、非指名クエリのセッションが311%増加しました。
- Qサービス名での「指名検索」に依存した状態から脱却できますか?
- A
可能です。まだサービスを知らない検索者が使う「非指名クエリ(エリア × 条件などの一般的な検索)」で表示される設計に変えることです。本事例では、この非指名クエリ経由の流入を伸ばすことで、広告に依存しない集客構造へ移行しました。
- QPLP(優先的なランディングページ)の再構築とは、具体的に何をするのですか?
- A
「どの検索キーワードに、どのページを当てるか」を整理し、評価を集約すべき正規ページを定義したうえで、重複していたページを統合・整理する取り組みです。似たページ同士が評価を奪い合う状態を解消し、狙ったページが上位に表示されやすくします。
- Q成果が出るまで、どれくらいの期間がかかりますか?
- A
内容や規模によりますが、テクニカルSEOは重複整理がクロールに反映されるまで一定の時間を要するため、中長期での取り組みが基本です。本事例では、約1年6ヶ月かけて非指名クエリのセッションが311%増加しました。
- Q中小規模の不動産・ポータルサイトでも依頼できますか?
- A
はい。本事例も地場の中小事業者様です。サイト規模にかかわらず、現状診断から優先順位をつけてご支援します。
